本気で痩せたいなら「食べる」が勝ち!
「食べなければ痩せる」は大間違い!?
「食べなければ痩せる」というのは、ある意味ダイエットの極論ですよね。たしかに一日で摂取するカロリーを大幅に抑えれば、その分だけ体重は落ちますから、ある程度は痩せられます。しかし、痩せやすい体を手に入れることはできないんです。むしろ、食べないことで太りやすい体質になってしまうこともあると知っていますか?
本気で痩せたいのであれば「食べる」ことが大前提です。そこでなぜ「食べる」ことが痩せることにつながるのか、何を食べたら良いのか、どんな食べ方が良いのか、詳しく解説していきます。
食べない→太るの負のスパイラル
食べないことで、どうして太ってしまうのか、そのメカニズムを解説します。こちらがその負のスパイラルを表したものです。
太りたくない!
↓↓↓↓
食べなきゃいいんだ!
↓↓↓↓
肉やお米は太ると思て避けて、低カロリー春雨やゼロカロリーのゼリーを食べる。←カロリーもないけど栄養価もない食品。
↓↓↓↓
代謝に必要な栄養素が摂れない!
↓↓↓↓
カロリーも摂れない上に、結局それだけの食事は長続きしないのでパンやお菓子をちょいちょいつまむ。
↓↓↓↓
パンやお菓子は栄養にはならず、カロリーにしかならない。…この繰り返し。
結論:肥満の根源は栄養不足のエネルギー過多
食べないという選択をするとカロリーばかりに目が行きがちで、低カロリーやゼロカロリー食品ばかり食べる人がいます。しかし、そういった食品は栄養価が少ないもの。ダイエットで必要な代謝では栄養素も必要です。つまり、体重は減っても代謝が高い痩せる体質にはつながりません。
さらに、結局カロリーが足りなくてお腹が空いてしまい、高カロリーで栄養価の少ないお菓子やパンなどに手を出してしまいます。その結果、エネルギーばかりが増えて必要な栄養は摂れず、痩せにくい体質が完成されてしまう、というわけなんです。
ダイエットで大切なのは代謝を上げること
ダイエットで何より大切なのは代謝を上げることです。代謝というのは人が生きていく上で最低限必要なエネルギーのこと。何もしなくても、呼吸をしたり、心臓や内臓を動かしたりするのにもエネルギーは必要ですよね。それが代謝。
何もしなくても消費するエネルギーが大きければ、体内の脂肪が燃焼するなど痩せることにもつながります。つまり、代謝を高めることで、痩せる体質にもなれるのです。
食べることも代謝UPにつながる
いろんな方法で代謝を高めることができるのですが、その一つが体温を上げること。寒いときでも何かを食べると温かくなるように、食べると体温を上がって、体に熱を生み出してくれます。つまり、食べることは代謝を高めることにもつながるのです。
逆に低カロリーの食事は体温も下がってしまいます。体温が1度下がると代謝は13~14%もダウン、さらにダイエットに必要な酵素の働きは50%も低下してしまうのです。
1日や2日痩せていたいなら低カロリーの食事しかしないダイエットでも良いですが、これからも体型維持をしていきたいのであれば食べて代謝を上げて、痩せる体質を作ることが大切なのです。
食べて代謝UPするなら五大栄養素
食べることで代謝を高めたいのであれば、五大栄養素が欠かせません。五大栄養素とは…
- 炭水化物
- たんぱく質
- 脂質
- ビタミン
- ミネラル
のこと。
重要な三大栄養素に注目
特に必要な炭水化物(糖質、食物繊維)、たんぱく質、脂質に焦点を当てて、どうして代謝UPに必要なのか、どう食べるべきなのかなどのポイントを解説します。
炭水化物:摂りすぎも摂らなさすぎもNG
摂らなさすぎるとリバウンドの原因に
炭水化物と言うよりは、糖質のお話。米、パン、麺、お菓子などによる糖質の摂りすぎは、カロリーオーバーになって肥満の原因にもなることは確かです。そのため、糖質を制限するダイエットなども多いですよね。たしかに効果はあります。しかし、いきなり糖質を止めてしまうとリバウンドしてしまうこともあるのです。
まず糖質のなかのブドウ糖は脳の唯一の栄養となるもの。そのため、糖質を制限すると脳が欲してしまい、耐えられなくて食べてしまったり、我慢したストレスから暴飲暴食につながってしまいます。
また、糖質をいきなり制限すれば、1日の総カロリーが急激に減ってしまいますよね。人間には1日に必要な摂取カロリーがあり、それを下回ってしまうと、少ないエネルギーでも動けるような体になってしまいます。つまり、体の代謝自体が下がってしまうのです。
なので、いくら糖質制限をした食事にしても、減量が止まってしまうことがあります。いわゆる停滞期ですね。ここから普通の食事に戻してしまったり、糖質の我慢によるストレス発散のためにドカ食いをすれば、カロリー過多でリバウンドしてしまうというわけです。
糖質もある程度は摂りましょう
糖質は悪と決めつけている人もいますが、摂らないのもダイエットには良くありません。正しい食べ方を心がけて、ダイエット成功に導きましょう。
炭水化物の摂り方①食べる順番に気をつける
野菜→肉・魚・卵・→ごはん・パン・麺
お腹が空いたときに炭水化物をいきなり食べるのはNG。空腹のときは血糖値が下がっている状態なので、糖質が含まれている炭水化物を摂ると、急激に血糖値が上がってしまいます。
すると、血糖値を下げるためにインシュリンという成分が多量に体内から出ます。インシュリンは糖質を脂肪に変えることで血糖値を下げているので、多量に出ればそれだけ脂肪が増えてしまう=太ってしまうというわけなんです。
食事ではゆるやか~に血糖値を上げることで、インシュリンが多量に分泌されないようにすることが大切。そのためには食べる順番がポイントです。糖質の少ない野菜、次に肉・魚・卵などのたんぱく質、最後に主食の炭水化物を食べると、血糖値が上がりにくくなりますよ。
炭水化物の摂り方②主食はよーく噛んで食べる
主食を控える必要はありません。ただし、普段の食事がカロリーオーバーなら、炭水化物の量を少し減らしてみるのもダイエット方法としてありです。しかし、いつもよりカロリーが減ればお腹が空いてしまいますよね。
そこでよーく噛んで食べてみてください。咀嚼すると満腹中枢が刺激されるので、たくさん噛めばいつもより少量でも満腹感が得られます。早食いの人は食べすぎてしまう傾向があるので、主食以外でもよーく噛んでゆっくり食べることを心がけましょう。
炭水化物の摂り方③人工甘味料やお菓子は控える
ダイエット中にゼロカロリーのお菓子なら食べても大丈夫だと思っていませんか?むしろ逆効果。ゼロカロリーには基本的に人工甘味料が使われています。砂糖ではない人工甘味料でも、インシュリンが分泌されてしまうのです。先述した通り、インシュリンが分泌されれば太りやすくなってしまいます。
さらに、実際に体内に糖分は増えていないので、ただ血糖値が下がるだけ。低血糖になれば体は栄養を欲するので空腹だと感じてしまいます。人工甘味料のお菓子は食べても食べてもお腹が空くだけ、ということですね。
人工甘味料の一覧
- アスパルテーム
- アセスルファム
- スクロラール
- サッカリン
このような成分はお菓子だけでなく、加工食品などにも含まれているので、原材料の表示をチェックして食品を選びましょう。
炭水化物の摂り方④:食物繊維◎ 白砂糖×
白砂糖はダイエットで必要なビタミンやミネラルが全く含まれていない糖分です。たんぱく質も脂質もありません。そのため血糖値も上がりやすく、糖質代謝に必要なビタミンB1が不足してしまいます。白砂糖はなるべくさけて、黒砂糖やはちみつなどミネラルが含まれている糖分を使いましょう。
炭水化物のひとつである食物繊維は腸内環境を整えてくれるので、便秘がちな人にもおすすめです。また、体内に脂肪がたまるのを抑制したり、血糖値の急激な上昇を抑えたりと、ダイエットにもうれしい作用があります。
たんぱく質で筋肉量UP!
熱の発生量がダントツなのもうれしい
肉、魚、卵、大豆などの主成分であるたんぱく質は、筋肉を作る材料になります。また、食べることで熱が生み出されるのですが、たんぱく質がダントツで熱産生が多いのです。筋肉量+熱によって代謝がUPし、痩せやすい体質にしてくれるのが、ダイエットでたんぱく質を取り入れるメリットです。
たんぱく質の摂り方:毎食いただきます
たんぱく質は体内で貯蔵できないという性質があります。そのため、毎食ごとに食べることが大切。1日の中の1食でたっぷり食べるよりは、3食でまんべんなく食べる方が、栄養が行き渡る効率は良いですよ。
脂質はバランスが大事
実は体に必要な栄養素
脂質は油なので太りそうとダイエットでは避けられます。しかし、実は細胞膜や脳神経組織、ホルモンなどの材料でもあるので、体内では必要不可欠な栄養素なのです。また、良質な油であればダイエットの役にも立ちます。油の種類や摂り方についても知っておきましょう。
脂質の摂り方①空腹時には脂質+たんぱく質
お腹が空いているのは血糖値が下がっている状態で、「エネルギーが足りない」という体からのメッセージでもあります。このときに糖質を摂れば、糖質からエネルギーが作られます。逆にこのまま空腹状態だと、糖質の代わりに体内の脂肪をエネルギーとして使うので、痩せることにつながるんです。
しかし、ずっと空腹でいるわけにもいかないので、「食べる」ことでダイエットをサポートしましょう。そこで、空腹時はホルモンなどの材料となる脂質と、筋肉の材料となるたんぱく質を摂るのがおすすめです。糖質ではないので、体内の脂肪燃焼は促しつつ、エネルギー補給はできるなど、ダイエットのサポートになりますよ。
普段の食事なら肉や魚がおすすめ。脂質とたんぱく質を両方摂れます。また、間食であればナッツなら良質な脂質+たんぱく質もとれるのでおすすめですよ。
脂質の摂り方②:酸化した油を避ける
油が空気(酸素)や熱、光などによって劣化することを酸化と言います。変色したり嫌なにおいがしたりと、品質が劣化するのはもちろん、体にも良くありません。活性酸素や過酸化脂質など有害な物質が体内に入ることで、細胞まで酸化させて傷つけてしまいます。そのせいで老化や病気などを引き起こしてしまうこともあるのです。
油は品質の良い物を使うのがマスト。古くなってしまったら、もったいないですが処分しましょう。
脂質の摂り方③:オメガ3を増やしてオメガ6を減らす
脂質にはさまざまな種類があります。肉の油やバターのように固まっている飽和脂肪酸、サラダ油や魚油などのように液体でさらさらしている飽和脂肪酸と言います。さらに、不飽和脂肪酸の中でもオメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸に分けられます。
飽和脂肪酸は体内でも生成されるため、どちらかと言うと摂りすぎなので控えるべき脂質です。一方で、不飽和脂肪酸は体内で生成できないため、体に必要な必須脂肪酸と言われているのです。
しかし、食事ではオメガ3を増やして、オメガ6を減らすべきだと言われています。それはなぜなのでしょうか。
オメガ3脂肪酸は体に良い
(例)亜麻仁油、えごま、チアシードオイル、魚油(イワシ、鯖など青魚)、くるみeic
オメガ3は血管を拡張することで血栓や動脈硬化を予防し、心血管疾患を抑制すると考えられています。また悪玉コレステロールを低下させる働きもあるようです。アレルギー抑制や脳の働きを高めてくれるなど、ほかにもうれしい作用がたくさんあると考えられています。
ダイエットの面から考えると、魚に含まれている油なのでたんぱく質を一緒に摂取することにつながり、痩せやすい体質のサポートができます。
このようにうれしい作用がたくさんあるオメガ3なのですが、なんと現代人に最も不足している栄養素なのだそうです。そのため、積極的に摂ることが勧められています。
オメガ6脂肪酸は過剰摂取している
(例)べにばな、コーン、ごま油、サラダ油、マヨネーズetc
一方で、オメガ6の油は日常的な食事や料理でよく使われているものばかりですよね。そのため、現代人はオメガ6を過剰に摂取しています。そのせいでアレルギー症状や炎症の促進、血液を固めて血栓をできやすくするなど、オメガ6の働きを促してしまっているのです。
特にオメガ3とオメガ6は拮抗して逆の作用に働きかけるので、オメガ3が不足してオメガ6が過剰になればなるほど、体にとってあまり良くない働きをしてしまう、というわけですね。
そのため、オメガ3を増やし、オメガ6を減らす食事が推奨されています。このように油の種類も気に懸けましょう。
脂質の摂り方④:糖質とのバランスが重要
脂質多めの動物性タンパク質摂るときは、できるだけ糖質はカットしましょう。高血糖によって発生するインスリンスパイクに高脂質をぶつけると、ほとんどのエネルギーが体脂肪になってしまいます。
逆に、糖質カットするなら脂質は多めに摂りましょう。エネルギーが減りすぎるのも代謝を下げてしまうので問題です。体が栄養で満たされるまでカロリー制限は避けましょう。
ダイエットおすすめ食品「まごはやさしい」
先ほどの栄養素の説明を踏まえて、さらにダイエットにおすすめの食品を厳選しました。それぞれの食品の頭文字をとって、「まごわやさしい」と言われています。ダイエットのみならず、健康には欠かせない食品と言われているのです。
ま:豆
(例)味噌、納豆、大豆、豆腐、あずき、黒豆、高野豆腐
大豆製品を初めとした豆類はたんぱく質が豊富なのはもちろん、ミネラルも多く体に必要な栄養をたっぷり摂れますよ。
ご:ごま
(例)ごま、ナッツ、アーモンド、くるみetc
ごまは油に使われているなど脂質がたっぷりですが、そのほかにもたんぱく質やミネラルをたくさん含んでいます。活性酸素を取り除く抗酸化栄養素も含まれているようです。またくるみなどナッツ類にはコレステロール値を下げる働きもあるのだとか。調味料のようにしたり、間食で食べたり、いろんな用途で使える食材です。
わ:わかめ
(例)わかめ、ひじき、のり、昆布、もずく
海藻類はカルシウムを初めとしたミネラルがバランス良く含まれています。新陳代謝を高めてくれるそうです。海藻類は油や酢と一緒に食べると栄養を効率良く摂取できるので、植物油や酢、柑橘の汁などと一緒に調理しましょう。
や:野菜
(例)緑黄色野菜=アスパラ、さやえんどう、トマト、人参、かぼちゃ、ほうれん草、小松菜etc
ダイエットではビタミンやミネラルが不足してしまうことが多いです。しかし、ビタミンやミネラルは代謝の補酵素として働くので、代謝UPには欠かせない栄養素。そこでビタミンやミネラルが豊富な野菜もダイエットでは必要不可欠。特に緑黄色野菜はβ-カロテンの量が多く、皮膚や粘膜の抵抗力を高めるなど、美肌への働きもありますよ。
さ:魚
(例)青魚、鮭etc
魚は代謝UPに良いたんぱく質と脂質が同時に摂れます。DHAやEPAなど、血中コレステロール値を改善したり、血液をサラサラにする働きがあるとされている成分も豊富に含まれています。
し:しいたけ
(例)しいたけ、舞茸、マッシュルーム、しめじ、なめこetc
きのこ類には水溶性食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。
い:いも
(例)じゃがいも、さつまいも、里芋etc
いもは炭水化物の糖質や食物繊維が豊富です。エネルギー補給や腸内環境を整えるのに役立ちます。
お得情報:たま~にお高いお菓子はOK
どうしてもお菓子を食べたい場合は、値段が高いお菓子ならありです。幸福感を満たしてくれることでダイエットのストレス解消にもなります。また、高いお菓子は成分も悪くないものが多いのでダイエットの妨げにはなりにくいですし、値段が高いのでそんなたくさん買うこともできないでしょう。
ダイエット成功や継続できているご褒美としてお菓子を食べるなど、我慢しすぎないこともダイエットを続けていける秘訣です。
正しく食べるダイエットを実践!
ダイエットでは「食べる」ことが痩せやすい体への近道でした。もう「食べない」ことはやめて、正しく食べるダイエットを実践しましょう。